こんばんは、もう気づいたら12月ですね…
ほんっとに早いわぁ…
ってなわけで、僕たち美容師にとって繁忙期になります。

まぁ正直、僕は梅雨の方が忙しいんだけど…
とはいえ雰囲気でバタバタします(笑)
さて最近は、抗癌剤後に縮毛矯正したお客様がリピートしてくださっています。
もちろん中には地毛デビューをした方もチラホラと。
今回は地毛デビューについて書いていきますね。
抗がん剤のくせ毛についてはこちらの記事も是非。


抗がん剤後の地毛デビューの時期
時期に個人差はありますが、皆様が目指してる地毛デビュー。
最初のチリチリとした髪のままでは、いくらカットをしてバランスを整えようとしても、スタイルにはなりません。


さらに縮毛矯正をかけるのは少なくとも、治療が終わって地毛が伸び始めてから5ヶ月以降が目安です。
ですがまだその時期だとトップの髪が短く、いわゆるショートレイヤーという状態になります。


ある程度のクセを落ち着かせて、襟足と耳周りをカットするとスッキリしたショートとしては成立してきます。
この時点でもうウィッグを外す人もいますが、治療前は髪が長かった人には辛いかもしれません。
この先はしばらく襟足と耳周りも長さを切ったり、量を減らしながら重さを作っていく時期になってきます。
くせ毛対策は初めての縮毛矯正から2~4ヶ月以降、髪の状態を見てやったりやらなかったり。といった感じです。
もともと地毛にクセがなかったり、弱かったりする人は1回目以降はカットや、カットカラーで長さのバランスを作っていきます。
やはり自毛でクセが強い人は継続的に縮毛矯正が必要になってきます。
一回目。


5ヶ月経過で、縮毛矯正は一度きりです。


トップに長さがでてきたので、女性らしい丸みがついてきます。
他のお客様で1回目。


数ヶ月してから2回目の縮毛矯正です。


やはり長さがある方が、同じストレートでもより自然に見えると思います。


初回ご来店時。
クリクリ系のくせ毛が出ています。


初回の縮毛矯正&カラー。
耳周りは長さを残して、耳掛けしています。


二回目のご来店時。
初回の施術から1ヶ月でカットのみのご来店ですが、イイ感じにトップの髪は伸びてきています。
ですが襟足が長くなってハネやすくなっていますし、少しウルフのようなシルエットになってくるので、


少し前下がりレイヤーを入れながら、後頭部を引き締めてスッキリしました。
そして最近は


やはり髪の印象ってすごいですね(笑)



後ろ姿はもはや別人です。
今回画像が載っている皆様は、もう地毛デビューをされていらっしゃいます。
他にも写真にはしていませんが、何人もウィッグを外した生活を送ってるとのことです。
地毛デビュー後のスタイリングはどうしたらいいの?
基本的に縮毛矯正は「クセをとって髪をストレートにする技術」であって、朝起きただけで素敵にはなりません。
ただ、髪がキレイな普通の人になるだけです。
そして良くも悪くも短くなってしまっている現状です。
逆に考えると、抗がん剤以外の人が短くするときは、なぜ短くするのでしょうか?
答えは動きがほしいからです。
ただクルクル、ジリジリしている状態ではキレイに動きませんし、ストレートにしただけでも少しペタッとします。
なので最低限のクセを縮毛矯正でとって、自分で動かしてあげるのが一番です。
まず必要なのはストレートアイロン。
矛盾するかもですが、朝起きてからストンとしてる髪を少しカールさせます。
温度は180度がおすすめです。
このときはまだ形は意識しなくていいので、一度ザックリ全体に通してください。
そしてワックス。
女性、男性に限らずショートヘアーはワックスありきです。
元々髪が長かった人は抵抗あるかもですが、思いきってしっかり付けてふんわり仕上げてしまってください。
そうすると






「短くしたのはオシャレなショートにする為なんです!」
と言い張れるようになります。
この方達もそれぞれご来店時は






こんな感じでした。
もちろん実際にやり方、使いやすいスタイリング剤の説明までお伝えします。
なので無理に外すこともありませんし、一度外したからと言って二度と着けてはいけないこともありません。
ご自身が「もう地毛でいいかな。」と思えるタイミングで地毛デビューするのが一番だと思います。
ですが僕の実感的には「たぶんストレートになっても、まだ外せないな…」くらいの感覚でお越しいただいたお客様も、実際にやってみると「意外と地毛で過ごす時間が増えた。」と言ってくれます。
何より全くウィッグを手放せない状態と、外せなくはない状態では安心感も違いますし、普段の生活で鏡を見た時に心穏やかでいられると思います。
そして意外と「このまましばらくショートでいいかな?」というお声をいただきます。
ショートに興味はあったけど、実際にやる勇気はなかった。
ある意味こういう機会でもないと、ショートにすることなない人がやってみて意外とアリかも…?
と、感じる人も多いみたいです。
今後長さが出てくれば




こういう丸みのあるショートボブなんかにもしていけると思います。
とはいえ個人差はありますが、やはり1度目の縮毛矯正ではなかなかウィッグを手放せない人もいます。
ウィッグを取って地毛デビューことが全てではないので、それはそれでいいと思うのです。
ですがやはり最初のフルウィッグもバサバサしてきたり、完全に被るのはヤダな…
というお声もいただきます。
なので一度ご来店されて縮毛矯正した方には、ご持参されたハーフウィッグのフィッティングもさせていただいています。
クルクルの状態では馴染まなかった髪も、ストレートにして色や質感を合わせてあげると


このように境目があまりわからないくらいに仕上がります。



ちなみにトップがウィッグで襟足やもみあげは自毛です。
前髪やトップが短くても、そこだけをカバーしてあげればいい感じにもなります。



ウィッグはツヤツヤだから、見えるところは軽くアイロンするとなお良しです
後は最近、抗がん剤の治療前で抜けちゃう予定だからと、ばっさりカットに来てくださるお客様もご来店くださっています。
治療前でも、カットをしながら今後のお話しをさせていただくことはできます。
ウィッグ選びのポイントや、次回のご来店時期、伸びてきたらどういうスタイルになっていくかとか。
ロングの人も、いい感じのショートボブに切ってみせます。
それが少しでも気に入っていただけて「ショートもいいな」と思えたら、今後の希望や楽しみにもなるかなと。
「どっちみち一週間後には抜けるから」なんて適当なカットはしません。
真剣に最高のショートボブにします。
こういう言い方は語弊があるかもしれもしれませんが、せっかくだから楽しみましょう。
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