がん宣告後、治療や脱毛前の髪型や医療用ウィッグはどうしたらいいの？

こんにちはひろぽんです。

リベルタでは普通のクセ毛さんはもちろん、抗がん剤をした方のクセ毛さんや、ブリーチのクセ毛さんなど様々な方にご来店いただいております。

がん治療を開始するのあたって、皆様どうしたらいいのかわからない状態で、言われるままに高額なウィッグを何体かご購入されたり、髪型もどうしていいか迷われる方も多いと思います。

今までがん宣告後にご来店されたお客様や、治療が終わってからのお客様とお話しをしていく中で、美容師として感じたことを書いていこうと思います。

医療用ウィッグはどういうのを選べばいいの？

まず治療によって脱毛する方で、必須なのがウィッグです。

大手のメーカーさんや、通販まで様々な価格帯のものがありますよね。

病院でくださるパンフレットは大手メーカーさんの高額な医療用ウィッグが載っていると思います。

大手メーカーさんの特徴

メリット	デメリット
試着ができる アフターメンテナンスがある ある程度カットをしてくれる 毛量が多い	料金が高額 ウィッグデザインの年齢層が高め カットしてくれる人の技術力にばらつきがある 高くても消耗品

といったところでしょうか。

今までウィッグを被ったことがない人がほとんどだと思いますので、実際に被らせてくれたりプロの意見を聞けるのはいいところです。

とはいえなかなか気軽に手が出せる値段じゃなかったり、何社も回るお時間や気力もない人もいます。

もちろん一年から長いと二年くらい使用するものなので、その間の美容室代を考えるとコスパが非常に悪いわけではありませんが、中にはこんなお声もいただきます。

• 好みのデザインじゃなかった
• 結局安いのを買い直して使用した
• 思ったより前髪がぱっつん
• 一年で毛先がチリチリして毛量が減った

といったネガティブな印象も。

長い時間を過ごす相棒ですし、お気に召したウィッグを購入されるのがいいいですが、ここでお伝えしたいのが医療用ウィッグは選択肢の一つということ。

ネットやお手頃な値段のウィッグの特徴

メリット	デメリット
価格が安い デザインがオシャレ 買い直しやすい お気に入りの美容師がカットできる（お店により）	不自然なツヤ感がある 消耗度合いが早め 同じウィッグでも個体差があり 試着できない

個人的にはこれも選択肢の一つだと思います。

中には楽天で1万円前後のウィッグを購入して、3ヶ月～半年で買い直しながらデザインや色の違いを楽しむ人も。

ツヤ感はスプレータイプの制汗剤をつけると、自然なマット感が出ます。

大手メーカーさんももちろん、お客様のために色々なお手入れ方法を教えてくれたり、今に近いウィッグをつくってくれたりもします。



ですがお手入れは先人たちがネットに様々なポイントの載せてくれています。

この先いずれ必ずやってくる脱ウィッグに向けて、少し今と違う短めを選んでもいいのかもしれません。

もしくは長めでお手頃なウィッグを選んでおいて、少しずつ短いのに買い直していくのもアリですね。

あくまでも病院でいただく医療用ウィッグのみが全てではないとお伝えしたいです。

脱毛前のカットはどうしたらいい？

いざ治療が始まると一週間くらいしてから脱毛がみられます。

あまり長い髪だと抜けた髪が絡んでしまったり、お掃除が大変になります。

中には絡んでしまった髪を自分で切ったという方も。

とはいえ坊主やバリカンもオススメしません。

髪が短すぎると、チクチクしてコロコロで取るのも一苦労です。

元々がショートの方はそれでいいのですが、美容師目線でオススメなのは、前上がりのレイヤーやショートスタイルです。

ロングはもちろんボブや前下がりは、生えてきてからなかなか時間がかかるスタイルです。

坊主に近い状態でせーので伸び始めるので、襟足や裾が長めでトップが短い、段がついたスタイルになります。

購入されたウィッグも今と近く、脱毛前のカットもそこまで変えないデメリットとして、目標の髪型になるまでの途中経過が想像出来ません。

そうなるといざ脱毛してしまってから、どのくらい伸びれば自分の中で脱ウィッグができるのか、不安になると思います。

なので嫌でなければウィッグ、もしくは脱毛前の髪型をショート系に切っておいて自分でも見慣れたり、セットし慣れたり、ご家族の意見を聞いてみるものいいかもしれません。

個人差はありますが、生えてから半年だとこのくらい、9ヶ月だとこのくらいといった、ある程度の長さの把握もできます。

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ウィッグに慣れるまでのワンポイント

周りの方々にがんということを言ってない人も多いです。

その中でウィッグ生活をしていると

• ウィッグだとバレてないかな？
• バレた時どうしよう
• 嘘をついているみたいに感じる

といったお声もよく聞きます。

ですが意外とウィッグだということはバレません。

というのも普段の生活をしていく中で、隣りにいる人がウィッグかもしれないという前提がないからです。

この中でウィッグの人は誰でしょう！？

みたいなクイズがあればバレるかもしれませんが、そんな意識もないのが本当のところです。

ご自身が白髪が気になっている人は、人の白髪も気になる。

妊娠してるとマタニティマークや子連れの人の多さに気づく。

松葉杖をしてるとエレベーターの遠さや台数の少なさに気づく。

そういった感覚と同じだと思います。

ただもしかしたらウィッグ生活を送ったことがある人は気づくかもしれませんね。

あとこれはお客様から伺ったお話ですが、ウィッグがバレた時の為にがん以外での理由を一つ持っていると安心するという考え方もあります。

アレルギーでもいいし、円形脱毛症や白髪隠し、毛量アップのため。

バレはしないし、大人はわかってもつっこんではきません。

ですがもしもの時はこう言おう。

その心づもりがあるだけで肩の荷が少しだけでもおりるかもしれません。

眉はどうしたらいい？

これも治療を経験されたお客様からよく聞くお話しですが、眉毛が完全に無くなってしまうと、どこに書いていいのかわからなくなります。

なので治療が始まる前に、ご自身のメイクされたお写真を撮っておいてください。

そうすると見本になってくれます。

あとはシールタイプの眉毛もあります。

アピアランスケア 眉 シールと検索すると出てきます。

あとはペンシルで輪郭を描いて、パウダーで中に色をつけるという手もあります。

頭皮冷却ってどうなの？

今までのお客様でも何名か頭皮冷却をした方もお見えになりました。

実際のところ、抜けるのを完全に防ぐのは難しいみたいです。

残る髪もありますが、大部分は抜けてしまうので基本的にはウィッグになると思います。

ただこれは個人差やホルモン療法の有無など治療にもよると思いますが、僕目線では髪が伸びるのは早い気がします。

やっている施設も少ないし安くはありませんが、頭皮冷却をして少しでも安心材料になるのであれば、やってもいいのかなと思います。

ご自身がやって希望を見いだせるのであれば、例えばシャンプーやトニック、発毛医療やマッサージ。

そういったことはやってもいいのかなと思います。

とはいえ僕個人の意見ですが、シャンプーやトニックなど化粧品や医薬部外品に頼るのであれば、やはり医薬品や医療に頼るのがベストだと思います。

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自由が丘クリニックでのミノキシジルの内服薬を使用しているお客様もいらっしゃいます。

実際に二ヶ月でお客様が実感できるくらいの効果はあるみたいですね。

ここまで医療用ウィッグの選ぶポイントや、その前の髪型のことについて書いてきましたが、一番大切なのはご自身が心穏に過ごせる方法です。

〇〇しなければ！みたいな感覚もあるかもですしもちろん否定もしませんが、どこまでやれば自分は満足できるかな？といったところの折り合いを探してみてもいいかもしれません。

がん宣告後にカットに悩まれている方はぜひお越しください。